「最近つまずくことが増えた」「階段の上りがきつい」——そう感じても、実際にどれくらい落ちているのかは分かりません。
ただ、道具も費用もかけずに測れる方法があります。片足立ちです。
今日はその測り方と、測ったあとに何をするかの話をします。
なぜ片足立ちで分かるのか
片足で立つという動作には、いくつもの要素が同時に必要です。
- 下肢の筋力。体重を片脚で支える力
- バランス能力。重心のズレを感じ取り、微調整し続ける力
- 感覚と反応。足裏の感覚、内耳、視覚からの情報を統合する働き
つまり片足立ちの時間は、下肢の状態を総合的に映す指標になります。だから運動器のチェックに広く使われてきました。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、高齢者に対して筋力・バランス・柔軟性といった多要素の運動が推奨されており、バランス能力は独立した重要な要素として扱われています。
安全な測り方(必ず守ってください)
先に注意点です。転倒の危険があるので、以下は必ず守ってください。
● できれば誰かに横についてもらう
● 硬く平らな床で。滑る靴下は履かない(裸足か滑りにくい靴)
● 周りにぶつかるものを置かない
● ふらついたらすぐに足をつく。粘らない
手順はこうです。
- 目を開けたまま、腰に手を当てるか腕を下ろして立つ
- 片脚を床から離す。支えている脚に触れないように浮かせる
- 足がついたら、または支えに触れたら終了。そこまでの秒数を記録
- 左右それぞれ測る。差があるかどうかも大事な情報です
目安として、開眼での片足立ちは年齢とともに短くなることが知られています。ただし公表されている基準値は測定条件(開眼・閉眼、上限時間、実施回数)によって差が大きいため、ここでは具体的な秒数を示しません。
なお、左右で極端に差がある、まったく立てない、測っていて痛みが出る場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。
今日からできること ― 記録して、続ける
測ったら、次はこれです。すべて無料でできます。
- スマホのメモに日付と秒数(左右)を書く。これだけで比較できるようになります
- 歯磨き中に片足立ちをする。洗面台に手を添えて。歯磨きが終われば終わりなので、時間を計る必要がありません
- 座る前に3秒かける。椅子に勢いよく落ちず、ゆっくり下ろす。太ももの前側が働きます
- かかとの上げ下げを20回。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれる部位です
- 3か月後に同じ条件で測り直す。同じ時間帯・同じ床・同じ服装で
ポイントは新しい時間を作らないこと。既存の習慣に上乗せするほうが続きます。
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それでも続かない場合の選択肢
「やろうと思ったけれど、2週間で忘れていた」。よくあることだと思います。
そういう場合の選択肢として、電気刺激で下半身の筋肉を動かすパルストレーナーがあります。ベルト状の電極を両脚に巻いて使う運動機器です。
- 座ったまま使える。テレビを見ながらで終わります
- 天候に左右されない。雨の日も猛暑の日も外に出る必要がありません
- 20〜30分で終わる。時間が読めるので生活に組み込みやすい
ただし、これは片足立ちやスクワットの代わりになるものではありません。上に書いた無料の工夫を先に、そのうえで「どうしても続かない」場合の補いとして考えていただくのが妥当だと思っています。
まとめ
- 片足立ちの秒数は、下肢の筋力・バランス・感覚を総合的に映す指標です
- 壁のそばで、ふらついたらすぐ足をつく。安全第一で測ってください
- 他人と比べるのではなく自分の3か月後と比べる。記録することが第一歩です
測り方が分からない、結果をどう見ればいいか迷う——そんなご相談も承っています。お気軽にお声がけください。