「まだ使えそうなのに、もう交換なの?」
カートリッジの交換ランプが点いたとき、そう思ったことはありませんか。見た目は変わっていないし、水も普通に出ている。もう少し引っ張ってもいいのでは——と考えるのは自然なことだと思います。
ただ、この交換時期には理由があります。そして「まだ出るから大丈夫」が通用しないのが、フィルターの厄介なところです。
カートリッジの中で起きていること
浄水カートリッジの中身は、主に活性炭と中空糸膜などのろ材です。それぞれ役割が違います。
| ろ材 | 役割 | 限界の来かた |
|---|---|---|
| 活性炭 | 塩素やカルキ臭、有機物などを吸着する | 吸着できる量に上限がある |
| 中空糸膜 | 細かい濁りや微粒子をろ過する | 目詰まりして流量が落ちる |
ここが重要です。活性炭は「濾し取る」のではなく「吸着する」仕組みです。スポンジが水を吸うようなもので、吸える量には上限があります。
そして満杯になっても、水は普通に流れ続けます。見た目にも味にも、すぐには表れません。「まだ出るから大丈夫」が通用しない理由がここにあります。
なぜ「通水量」と「年数」の2つがあるのか
還元粋の場合、交換の目安は次のとおりです。
- RW-10・RW-9:使用水量16,000L、または2年のいずれか早いほう
- RW-100e:使用水量12トン、または1年のいずれか早いほう
なぜ2つの基準があるのか。理由は単純です。
通水量の基準は、活性炭の吸着量の上限に対応しています。たくさん使えば、それだけ早く限界が来ます。
年数の基準は、使用量が少ない場合への備えです。あまり使っていなくても、カートリッジ内部は常に湿った状態にあります。長期間そのままだと、衛生面での懸念が出てきます。「使っていないから減っていない」ではなく、時間そのものが劣化の要因になるということです。
だから「いずれか早いほう」という書き方になっています。どちらか一方だけでは、両方の使い方に対応できないためです。
交換を延ばすと、何が起きるのか
ここは正直に書きます。
吸着能力が限界を超えた活性炭は、それ以上は吸着できません。つまり、塩素などが除去されないまま通過することになります。この時点で、浄水器としての機能は果たしていません。
さらに、長期間交換しないまま使い続けると、吸着した物質が再び水中に出てくる可能性も指摘されています。「浄水しているつもりが、かえって水質を悪化させる」という状態です。
浄水ポットのフィルターでも同じことが言われます。交換時期を守らないフィルターは、水道水をそのまま飲むより状態が悪くなることがある——これは業界内では珍しくない指摘です。
今日からできる、寿命を無駄にしない使い方
お金をかけずにできる工夫です。
- 浄水を「なんとなく」出しっぱなしにしない。手洗いや食器のすすぎに浄水を使うと、その分だけ通水量が進みます。用途で使い分けを
- 長期間家を空けるときは、戻ってから少し流してから使う。滞留した水を先に排出します
- 交換ランプが点いたら記録する。次回の目安が立ちます。RW-10・RW-9は液晶と音声でお知らせします
- 1日の使用量を把握しておく。1日22L使うご家庭なら、16,000Lはおよそ2年分。ご家庭のペースが分かると計画が立てやすくなります
交換費用の具体的な金額と、1リットルあたりの換算については、こちらの記事にまとめています。
まとめ
- 活性炭は「濾す」のではなく「吸着する」。上限に達しても水は普通に出るので、見た目では分かりません
- 通水量と年数の2つの基準があるのは、使用量が多い家庭にも少ない家庭にも対応するため
- 交換を延ばすと浄水の機能を果たさなくなり、電解性能にも影響します。目安は守ってください
交換時期や手順でご不明な点があれば、いつでもご相談ください。ご自宅へお伺いしての交換作業も承っています。