福岡に住んでいると、毎年この時期は身構えます。8月末から9月は、台風がいちばん近づきやすい季節です。
そして毎回、同じことを思います。「停電したら、うちの機器はどうなるんだろう」
先に結論を書きます。当店で扱っている製品は、停電したら動きません。整水器も、バスポカも、EMSも、ラジエントヒーターもです。
売る側が書きたい話ではありませんが、買ってから知るより、先に知っておいたほうがいいと思っています。
停電すると、何が使えなくなるのか
正直に一覧にします。
| 機器 | 停電時 | 備考 |
|---|---|---|
| 整水器(還元粋) | 使えません | 電気分解に電気が必要です |
| バスポカ EXeco | 使えません | 循環ポンプ・ヒーターが停止します |
| パルストレーナー | 使えません | コンセント式です |
| ラジエントヒーター | 使えません | 電気で発熱させる調理器です |
| 美泡PLUS | 使えます | 電気不要。水圧で泡をつくります |
ほとんどが電気で動いているので、当然そうなります。「非常時にも使える」といった説明は一切できません。
とくにラジエントヒーターは、キッチンを電気に統一している場合、停電中は調理の手段がなくなります。ガスコンロから入れ替えた方は、ここを認識しておいてください。
逆に、美泡PLUS(シャワーヘッド)だけは電気を使いません。水圧で泡をつくる構造なので、水が出れば使えます。ただし給湯器が電気制御なら、お湯にはなりません。
断水と停電は、別々に起こる
台風のときに混ざりやすいのが、この2つです。整理しておきます。
- 停電のみ:蛇口から水は出る(戸建て・水道直結の場合)。ただし整水器は動かないので、水道水がそのまま出ます
- 断水のみ:電気はあるが水が来ない。整水器も当然使えません
- 両方:どちらも使えません。備蓄した水だけが頼りです
つまり「整水器があるから水の心配はない」ということはありません。災害時の備えとしては、別に水を用意しておく必要があります。
お金をかけずにできる備え
ここからは、今日からできることです。機器を持っているかどうかに関係ありません。
水の備蓄は「1人1日3リットル×3日分」
これは国や自治体が示している目安です。4人家族なら36リットル。2Lペットボトル18本です。
ペットボトルの水を買うのがいちばん簡単ですが、費用をかけない方法もあります。
- 台風が近づいたら、空のペットボトルや鍋に水道水を汲んでおく。汲み置きの水道水は、常温で3日程度が目安(残留塩素が消毒の役目をします)
- 浴槽に水を張っておく。飲用ではなく、トイレを流す生活用水として。※小さいお子さんがいるご家庭では溺水の危険があるため避けてください
- 冷凍庫を満杯にしておく。停電時の保冷剤になり、溶けた水も生活用水に使えます
汲み置きに使う容器は、清潔なものを。口をつけて飲まず、コップに移して使ってください。
台風が来る前にやっておく5つ
- スマホとモバイルバッテリーを満充電にする
- カセットコンロとガス缶を確認する(オール電化の家は特に)
- お風呂に入っておく。停電すると給湯器も動きません
- 冷蔵庫を開ける回数を減らす算段をしておく(当日分を先に出しておく)
- 懐中電灯を手の届く場所に。スマホのライトは電池を食います
復旧したあとの注意
ここは意外と知られていません。
- 断水が復旧した直後の水は、少し流してから使う。配管内の水が濁っていることがあります
- 整水器は、しばらく浄水モードで通水してから使う。取扱説明書に従ってください
- 停電復旧時は、通電火災に注意。倒れた電気製品のスイッチを先に切ってからブレーカーを戻します
それでも整水器がある家の、ひとつの利点
ここまで「使えません」と書いてきましたが、平常時の話としてひとつだけ。
ペットボトルの水を箱買いしているご家庭では、備蓄用の水と日常用の水が混ざりやすいという問題があります。「非常用に置いていたはずが、いつのまにか飲んでしまっていた」というのはよくある話です。
蛇口で水をつくる方式にすると、日常の水と備蓄の水を完全に分けられます。備蓄用は備蓄用として置いておける。ローテーションを忘れて期限切れになる、ということも減ります。
これは「災害時に使える」という話ではなく、平常時に備蓄を管理しやすくなるという話です。そこは区別して書いておきます。
まとめ
- 当店の製品は、美泡PLUS以外は停電時に使えません。整水器があっても、災害用の水の備蓄は別に必要です
- 備蓄の目安は1人1日3リットル×3日分。台風が近づいたら汲み置き・浴槽への水張り・冷凍庫を満杯に
- 復旧後は少し流してから使う。停電復旧時は通電火災に注意
台風の多い地域だからこそ、できないことは先にお伝えしておきたいと思っています。設置や使い方でご不明な点があれば、いつでもご相談ください。