24時間風呂のご相談で、必ず聞かれる質問があります。
「うち、残り湯を洗濯に使ってるんですけど。使えなくなりますか?」
もっともな疑問です。毎日の節水習慣ですから、そこが崩れるなら考え直したい——という判断は当然だと思います。
結論から書くと、習慣そのものは変わります。ただ、水の使用量では損にならないことが多いです。順に説明します。
そもそも、残り湯の洗濯はどれくらい節水になるのか
まず現状を数字で見ます。
洗濯機の使用水量は機種によりますが、縦型で1回あたりおよそ100〜150リットル。ドラム式なら60〜80リットル程度です。このうち「洗い」の工程に残り湯を使うと、1回あたり30〜50リットルほど節約できると言われます。
毎日使えば、月あたり900〜1,500リットル。年間では11〜18トンになります。決して小さくない量です。
24時間風呂だと、何が変わるのか
正直にお伝えします。残り湯を洗濯に使う習慣は、なくなります。
理由は単純で、24時間風呂は湯を捨てない仕組みだからです。ろ過・殺菌しながら設定温度を保ち続けるので、翌日も同じ湯に入ります。「残り湯」という状態が発生しません。
湯の張り替えは、バスポカの場合月に1回程度が目安です。その1回のときには、もちろん洗濯に使っていただけます。ただ、毎日の習慣としては成立しなくなります。
水の量で比べると、どちらが得なのか
ここが本題です。失うものと得るものを、水の量で並べてみます。
| 残り湯 洗濯派 毎日 湯を張り替え | 24時間風呂 月1回 張り替え | |
|---|---|---|
| 浴槽に使う水 200Lの浴槽で計算 | 年間 約73トン 200L×365日 | 年間 約2.4トン 200L×12回 |
| 洗濯への転用 | 年間 約11〜18トン 毎日使えた場合 | 年間 約0.2トン 張り替え時のみ |
| 実質の水使用量 | 約55〜62トン | 約2.2トン |
残り湯を毎日きっちり洗濯に回しても、浴槽を毎日張り替える水量のほうが圧倒的に大きいという計算になります。
「残り湯を使う節水」は、毎日湯を捨てる前提での節水です。そもそも捨てなければ、その前提自体がなくなります。
減るもの:年間約70トンの浴槽用の水
もちろんこれは水量だけの比較です。24時間風呂は電気代がかかりますし、ろ過材・殺菌灯の交換費用も必要です。総合的な光熱費の話は別記事にまとめています。
今日からできること
機器の検討とは別に、いまの残り湯の使い方を見直せる点があります。
- 「洗い」だけに使い、すすぎは水道水にする。すすぎに残り湯を使うと、においや汚れが残ることがあります
- 入浴後、できるだけ早く使う。時間が経つと雑菌が増えます。翌朝より当日夜のほうが望ましいです
- タオル・肌着には使わないという選択も。気になる方は、汚れ物だけに限定するのが現実的です
- 洗濯以外にも回す。掃除、打ち水、トイレの流し水。洗濯だけで使い切れない分の活用先です
- ポンプの手入れをする。残り湯用ポンプのフィルターが詰まると、汲み上げ量が落ちます
「残り湯を使うのが面倒で、結局週2回くらい」という場合、その手間に見合っているかを一度計算してみるのもおすすめです。
まとめ
- 24時間風呂にすると、毎日の残り湯洗濯という習慣はなくなります。年間11〜18トンの転用は失われます
- ただし毎日の張り替え(年間約73トン)自体がなくなるため、水の使用量では大きく減る計算になります
- 電気代・交換費用は別途かかります。水量だけでなく総額で判断してください
ご家庭の洗濯機の使用水量と入浴回数から、実際の金額を計算できます。「損になるなら要らない」という判断も含めて、お気軽にご相談ください。